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tiny sparrow

日々のつぶやきと萌え語り ・・・・・・・・・・・・・・・ 時々BBSでもつぶやいてます φ(・ω・)                                

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アニメ 「秒速5センチメートル」

監督 新海誠 1973年2月9日生まれ

三部構成の短編アニメ。
以下、ネタバレが結構あります。
でも話の筋がおもしろいという種類の作品ではないので
ある程度ネタバレしても大丈夫と思いますが
何の先入観もなく作品を観たいという方は読まないで下さい。









第一話「桜花抄」
小学生の時、それぞれ東京に転校してきた貴樹(たかき)と明里(あかり)。
本が好きな二人は、読んだ本について語り合い、仲良くなっていく。
でも小学校卒業と同時に明里は栃木に転校してしまう。
離れ離れになってからは文通を続ける二人だが
今度は貴樹が鹿児島へと転校することに。
東京と栃木でさえ遠いと思っていたのに、もっと遠くなってしまう。
会うのは今しかないと、貴樹は明里に会いに行くのだが……。

豪徳寺から岩舟までの、初めての冒険の旅。
3時間弱の列車の旅のはずだった。
ところがその日は雪が降って、6:45に着くはずが
列車は遅れに遅れて着いたのは11:15。
明里の待つ駅に到着するまでの貴樹の不安な心が痛いほど伝わってくる。
携帯もないから、「だいぶ遅れるみたい」なんて連絡もできない。
そして駅についた時の泣きそうなほどの安堵感。
しばらく駅の待合室で明里の作ってきたお弁当を食べながら語り合う二人。
もう駅を閉めると言われ二人で雪の中へ歩き出す。
そして、明里が手紙に書いた大きな桜の木の下まで来て、木を見上げる二人。
その木の下で二人は初めてキスをする。

「その瞬間 永遠とか 心とか 魂とかいうものが どこにあるのか分かった気がした。
13年間生きてきたことのすべてを 分かち合えたように ぼくは思い
それから 次の瞬間 たまらなく悲しくなった。」
貴樹のモノローグはまだまだ続く。
彼の中で、様々な感情が渦巻き、そして溶けてゆく。

彼らは畑の脇の小さな納屋の中で、古い毛布に二人でくるまり
とりとめもなく話をして、そしていつの間にか眠ってしまう。
翌朝、貴樹は始発の列車に乗って東京へと帰って行く。
二人はまだ一度も「好き」という言葉を口にしていない。
でも、貴樹の中では、何かが確実に変わり始めていた。
「明里のために強くなりたい。」貴樹は心の中でそう強く思った。

第一話はこれだけの話。
貴樹は行動を起こしているようで、(キスはしたけど)告白もしていないし、未来への約束もない。
でも、貴樹の明里に会いたい一途な気持ち、一緒にいたいのに別れ別れになる切なさ、それが美しい映像と相まって、胸が痛くなってくる。
思わず涙がこぼれてしまう。
ただ会いたかった、そんな純粋な願いに、ただやられてしまう純粋でない私。
中学生、もう子供ではなく、でも大人でもない。
どんなに大切な人間関係がそこにあろうと、親の転勤で簡単に引き離されてしまう。『secret base 〜君がくれたもの〜』という歌の中の
「突然の転校で どうしようもなく」というフレーズを思い出す。
親の都合は子供にはどうしようもない。
たかが子供時代の関係、大したことはない、と大人は思うのだろうか。
彼らの人生はまだ始まったばかり。
これから先、どんな出会い、どんな別れがあるのか、知る由もない……。


第二話「コスモナウト」
種子島に引越しして、高校生になった貴樹に思いを寄せる少女。
貴樹はいつも誰かにメールをしている。
少女は貴樹に告白しようとするのだが、貴樹は自分なんか見ていないことに気付き、告白するのをやめる。
二人の頭上を、轟音をたて空へと上がっていく深宇宙探査機を積んだロケット。
行く手に何が待っているのか、行き先も分からず宇宙を突き進む探査機。
それはまるで人生のようで。
その先になにがあるのか、誰も知らない。
そして二度と戻ることも出来ない。
ロケットは、そんな象徴のように思えた。


第三話「秒速5センチメートル」
ここでは、これまでBGMとして使われていた山崎まさよしの『One more time, One more chance』が流れ、すべてが一気にあふれだす。
ハッピーエンドではない。
でも最悪だとは、私は思わない。
人生に待っているのはハッピーエンドだけではないのだ。
ハッピーエンドと思っていたものが、実はそうじゃなかった、ということだってたくさんあるのだ。人生死ぬまで分からないのだと思う。
だからこれは、アンハッピーエンドでもないのだ。


お正月にこのアニメの監督の新海誠特集をやっていたので録画して観た。
今日、DVDにダビングする準備としてCMを削除していたら、間違って本編部分を削除してしまい、これはDVD買うしかないなと密林で注文した。
その時、このアニメのレビューを見たら賛否両論入り乱れていた。
こういう恋愛体験(遠恋とか、一人の人を思い続けるとか、告白できないとか)がない人には伝わらないんじゃないかとか、うじうじしている女々しい男の気持ち悪い話だとか、好きな女にはガンガン行動起こして手に入れるべきだとか。
観る人によって全然感じ方が違うんだなあって、ちょっとびっくり。
ここまで正反対の感想が出てくるのも珍しいかも、と思った。
でもね、同じような恋愛体験なくても、心に響くものは充分あったけどなあ、私には。


とりあえず、簡単な内容と感想でした。
私は、このアニメ好きです。


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無題

桜の落ちる速度だったんですね<br>
世の中はハピエンじゃない方が多くあるので、そういう結末もありますね。<br>
<br>
携帯電話のない時代って、待ち合わせの時間に遅れるって連絡すらできないのだから、不便ですね。<br>
そういう時代に青春時代を生きてきたのですが。<br>
<br>
だからこそ、待って待たして、その間に想いが強く育って行くってのありますね。<br>
中学生が11時まで待ってるってのが、凄いです。<br>
<br>
二人は感性が似ていて、恋愛というより半身を見つけたというような気持ちだったのかもしれません。<br>
これがもっと大きくなってからの出会いなら、結ばれていたのでしょう。<br>
<br>
風景描写が丁寧で綺麗な作品なんですね。<br>
ちょっと調べました。<br>
<br>
また時間みつけて見てみますね。<br>

無題

Re:桜の落ちる速度だったんですね<br>
蝶丸さま<br>
<br>
>二人は感性が似ていて、恋愛というより半身を見つけたというような気持ちだったのかもしれません。<br>
これがもっと大きくなってからの出会いなら、結ばれていたのでしょう。<br>
<br>
そうですね、恋愛ではなかったのかもしれません。<br>
ふたりが転校せず一緒にいたらどうだったかな、とも思いました。<br>
<br>
このアニメに対しての賛否両論を読んで、きっと若い人と年配の人では全く感じ方が違うんだろうと思いました。<br>
若い方は「どうしてハピエンじゃないの?最悪!」「うじうじして、はっきりしない気持ち悪い男」「結末が酷すぎ、落ち込む」こういう感想持つのかなあと思います。<br>
でもね、結末の時点で彼らはまだ二十代半ばです、たぶん。<br>
二十代半ばですよ!まだまだ長〜い人生が待っているんですよ。<br>
失恋したって、会社辞めたって、それは通過点でしかないんだと思います。<br>
「最悪」と思っていたことが、次のステップへ進むための一歩に過ぎなかったってこと、あるんですよね。<br>
今しか見えてない若者には酷い結末に思えても、私にはちょっぴり明るい明日を暗示した結末に感じました。<br>
ストーリーは細かい経緯(いきさつ)を描いていないので不明な点が多いです。<br>
でも描かれる端々から推察される事もあります。<br>
だから、人それぞれ違う感じ方をするんでしょうね。<br>
観る人によって頭に描かれるストーリーが違ってくる、そういう面白い作品なんだなあと、今思いました。<br>
<br>
コメント、ありがとうございました♪

sparrow

Alas I'm not a tiny sparrow
I have not wings nor can I fly
And on this earth in grief and sorrow
I am bound until I die

ああ 雀でもなく翼も持たない私は
飛ぶことなど叶わない
そして 悲しみと嘆きの大地に
命尽きるまで縛り付けられる

PP&MのTiny Sparrowの一節です。
優しくて哀しい歌です。
この歌のタイトルをブログタイトルにしました。

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