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tiny sparrow

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マンガ 「愛すべき娘たち」 よしながふみ

土曜日に、猫のおしっこを採って動物病院に持っていって検査してもらってサプリをもらって来た。
待ち時間に読もうと、買ったまま放置していたマンガを持って行った。
読み始めてどうしても涙が出てきて、赤い目して先生のとこ行くのも恥ずかしいので途中でやめた。


よしながさん、好きだー、大好きだー!

この人のマンガ、本当に好き、もはや愛してる。

本の裏表紙に書かれているマンガの説明は
娘と母、娘と祖母、母と祖母
男女の愛、肉親の愛、学友の愛
双方向の愛、一方向の愛、全方向の愛
女という不思議な存在の
さまざまな愛のカタチを
静かに深く鮮やかに描く

なんて簡潔でズバリな説明でしょう!
まさにその通り、男同士の愛はありませんが、静かに深いです。
この人のマンガは静かなんです。
淡々と描かれている。
あえてドラマチックにしないというより、これがこの人の個性なのだと思います。
だからこそ、ぐっとくるんでしょうか。

この人のマンガで読んだのは、「西洋骨董洋菓子店」「フラワーオブライフ」「ジェラールとジャック」雑誌メロディーで連載中の「大奥」を途中から少し、それくらいです。
それだけなんですが、あっさりだけど深い独特な作風にノックアウトです。

その作風がとてもよく表れているのが、この「愛すべき娘たち」ではないでしょうか。

以下、ネタばれあります。



第一話の麻里と雪子は、母一人娘一人だけど、どこかクールな親子関係。
ある時母が癌を患い手術をして一応治ったが「いつ再発するかもしれないんだもの、もうお母さんこれからは自分の好きに生きていく事にしたわ」と雪子になんの相談もなく再婚してしまう。
相手の男は30才になる娘の雪子よりも3才年下の、元ホストで駆け出し俳優。
びっくりして反対するんだけど、一緒に暮らしてみると結構いいやつで、麻里に本当に惚れてるようで。
ある日、そんな母と再婚相手の健のやり取りを見ていて、突然家を出て行くと言い出す雪子。
雪子の胸のうちを思い、ごめんなさいと謝る健。
だが健は雪子に「もし俺が麻里さんより年上でもっとちゃんとした大人の男だったら雪子さんは良かった?」と問う。
違う、雪子はどんな男だったとしても、自分だけの母を取られてしまうのが嫌だったのだ。
そこで、ことさら引き止めるでもなく「ごめんね、でも俺好きになっちゃったんだよ。本当に好きになっちゃったんだ。」と健は静かに言う。
そして母は蹲って泣く雪子の背中にそっと手をあて寄り添うのだった。

もうここで、涙がダーです。
すーっと読んでて、突然こう来るんですもん。
健の雪子への眼差しの優しさ。
普段は突き放したような感じの母の、雪子への愛情。
それが静かに心に沁みるすてきなシーンだと思います。

5話まであって、この親子を中心に、その周りの人々の愛にまつわるお話が描かれているのですが、どれも作者の眼差しが優しい。

躓いたって、うまくいかなくたって、遠回りしたって、他人から理解されなくたって、変わってたって、いいじゃない。
愛にも、幸せにも、「これが正解!」なんてないんだから。
そんな気持ちになる一冊でした。
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お好きな作風

よしながふみさん、「西洋骨董洋菓子店」をアニメで見てたくらいです。
殆ど知りません。
 
「あっさりだけど深い独特な作風」なんとなくわかります。


志緒さまが好きと言われてるのも、わかります。

この前の「秒速5センチメートル」に通じるものがある気がします。

Re:お好きな作風

蝶丸さま

「西洋骨董洋菓子店」アニメでもそうだったと思うけど
主人公、誘拐されて今も結構トラウマが消えずにあるけど、そういうところを割とさらっと描いちゃってますよね。
本当はもの凄く大変なことだったり、ドロドロしてたりするものを、深刻に描かない。
むしろ、ちょっと滑稽な感じで表現しているかな。
だからといって、そこを軽んじているわけじゃない。
心にしっかり刺さってくるんですよね。

「秒速……」のほうは、本当に真面目に丁寧に作っている感じです。
監督さんの真面目な人柄が作品から滲み出てきてるような気がします。

やっぱり作品から作者の人柄とか個性とかって滲み出ますよね。
そういう個性とかが強く出ると、受け取る側の好き嫌いがはっきりでるんでしょうが
私は個性の強い作品って好きです。

コメントありがとうございました

私も

愛すべき娘たち
これも良かったですね
最後に収録されている 可愛いと言って育てたら
娘が嫌な子になるから絶対に褒めないお母さんの話が なんと言うか… でも、ありそう。 と

ソルフェージュ やったかな? 音楽の先生のお話し
アレも好き。
もちろん、西洋骨董洋菓子店 も
あと、昨日なに食べた? もほんわかなゲイカップルのお話で面白いです
これは、主人公が料理が上手な弁護士さんです(笑)



どれも、普通のことのようにサラリと描いてはって。良い感じです。

大奥 新刊出てたような…
買いに行きたい〜(泣)

Re:私も

優さま

いいですよね、よしながふみさん。

子供って親に褒めてもらいたい、かわいいって言ってもらいたいんですよね。
男の子はかわいいって言うと怒るけどね(笑)
「コーラスライン」というミュージカルで、母親に「お前は美人じゃないけど個性がある。美人じゃないけど個性があるからきっとみんなから好かれる」と言われていた女性がいるんだけど、彼女は母親から「お前はきれいだ」って言ってほしかったんです。
母親は娘に自信をつけて才能を伸ばしてやろうと「美人じゃないけど……」と言ったんだと思いますよ。母親は悪くないんですよ、きっと。
でも娘は、美人じゃないけどと言われるたびに傷ついていたんですよね。
私は父がTVでアイドルなんか見て、この子はかわいいなとか、若々しくて溌剌としていていいとか言うと、「どうせ私はかわいくないし、全然溌剌としてないし、理想の娘じゃないよ」と心の中でひがんでました(苦笑)
だからって、どうだっていうこともないような話なんですけどね。
そんなどうってことないような話が、結構人間の核を作ってたりするのかなあって。
そんなこと考えさせられます、よしながさんの作品。

「大奥」って今まで沢山TVドラマができてるけど、ドロドロしていて、見る人はそのドロドロを期待しているところもあるんでしょうが、よしながさんのマンガはそういうドロドロがないですよね。
この「大奥」はよしながさんだからこそ描けたっていう気がします。

私、本はアマゾンかエルパカで買ってます。
どちらも一冊から送料無料。
最近は本屋さんがどんどん減って、交通費かけなきゃ本屋さんに行けないので、もっぱらネットでお買い物です。
昔は歩いて行ける範囲に本屋さんが2~3軒あったのに(涙)
優さま、お忙しそうですが、kiri様のところで亨贔屓のコメ見ると、優さま来たーと嬉しいです

お忙しい中コメントありがとうございました


sparrow

Alas I'm not a tiny sparrow
I have not wings nor can I fly
And on this earth in grief and sorrow
I am bound until I die

ああ 雀でもなく翼も持たない私は
飛ぶことなど叶わない
そして 悲しみと嘆きの大地に
命尽きるまで縛り付けられる

PP&MのTiny Sparrowの一節です。
優しくて哀しい歌です。
この歌のタイトルをブログタイトルにしました。

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